オーダーメードの減塩指導

患者さんへの減塩指導は、色々と言いたくなるのですが、実際には内容を絞らないと理解されません。
患者さんの食生活は、文化、歴史、経済、社会、環境など様々な背景があり、大きく変えることは難しいものです。
その患者さんオリジナルの食生活をしっかり分析して、それを減塩に導くことが大切です。
減塩指導の問題点「活かされない食事記録」の項で記載したように、普段の食生活によって指導内容は異なってきます。
繰り返しになりますが、例えば同じ食塩摂取量のAさんとBさんへの指導ポイントは異なっていましたね。

Aさん→漬物と汁物の高食塩料理に対する指導
Bさん→めん類に対する指導

1日や3日だけの調査ではなく、1週間の食事パターンについて主食に加えて高食塩料理(漬物、汁物)の摂取状況を調べると、図のように、さらに減塩ポイントを絞ることが出来ます。

患者の食生活パターンを調査する「料理調査法」

これらは、私たちが開発した「料理調査法」の分析結果です。
「料理調査法」とは、毎日食べている料理名から主食・主菜・副菜・果物・乳製品などの食材を判断して皿数として分析し、食事バランスを評価する方法です。日本の料理名にはたくさんの情報が含まれています。
例えば、「焼き魚」「ほうれん草のお浸し」「豚汁」など、料理形態や食品を示す名前が多いのです。

この情報を活かして食事バランスを皿数で示し、可視化することができます
上の図は、従来から用いられている食事調査の記入例です。
食事、料理、食材、重量と項目が多く、全て記入する必要があります。
基本的に調理前の重量を計りますが、目安量で書いても良いとされています。
普通は、家庭料理は何人分かをまとめて調理するので、1人分の重量を出すことは難しいものです。
患者さんは日常生活で食材の重量を計ることに慣れていませんし、加工品や調理済み品は、調味料がわからないので記入することは、かなり難しいのです。
1日分でも大変な作業ですよね。
そのため、管理栄養士などの専門家が記入用紙を補完します(図の黄色の部分)。

下の図は、料理調査法による記録の記入例です。
料理名だけなので、管理栄養士が補完する必要はありません。
料理調査法は、1週間の料理名の記録を用いて主食・主菜・副菜・果物・乳製品などの皿数を分析する方法です。
また高食塩料理の摂取皿数、菓子の摂取回数、アルコールの休肝日の有無なども評価します。
これらの分析した情報を用いて、個別の食事バランスの過不足を皿数で算出して指導に用います。

料理調査法の結果の一部を、次にお示しします。

 
現在行われている食事記録
料理調査法による料理記録
上の図は、従来から用いられている食事調査の記入例です。
食事、料理、食材、重量と項目が多く、全て記入する必要があります。
基本的に調理前の重量を計りますが、目安量で書いても良いとされています。
普通は、家庭料理は何人分かをまとめて調理するので、1人分の重量を出すことは難しいものです。
患者さんは日常生活で食材の重量を計ることに慣れていませんし、加工品や調理済み品は、調味料がわからないので記入することは、かなり難しいのです。
1日分でも大変な作業ですよね。
そのため、管理栄養士などの専門家が記入用紙を補完します(図の黄色の部分)。

下の図は、料理調査法による記録の記入例です。
料理名だけなので、管理栄養士が補完する必要はありません。
料理調査法は、1週間の料理名の記録を用いて主食・主菜・副菜・果物・乳製品などの皿数を分析する方法です。
また高食塩料理の摂取皿数、菓子の摂取回数、アルコールの休肝日の有無なども評価します。
これらの分析した情報を用いて、個別の食事バランスの過不足を皿数で算出して指導に用います。

料理調査法の結果の一部を、次にお示しします。

 
このグラフは、ある患者さんが書いた1週間の料理日記を分析した結果です。
主食・主菜・副菜・果物・乳製品について、必要な皿数と比較した充足率をグラフで示しています。
・主食はしっかり取れているけれど、副菜が少ない。
・果物はほとんど食べていない。
料理調査法は、その日に食べた食事ではなく、日頃の自分の食事バランスを可視化できる方法です。
1日に何皿食べたら良いかを指導するので、毎日の食事を自分で改善することが可能です。

減塩指導では主食パターンと高食塩料理の皿数を用いましたが、食事バランスは、減塩指導よりも前の食生活の基礎として重要な指導なのです。
このグラフは、ある患者さんが書いた1週間の料理日記を分析した結果です。
主食・主菜・副菜・果物・乳製品について、必要な皿数と比較した充足率をグラフで示しています。
・主食はしっかり取れているけれど、副菜が少ない。
・果物はほとんど食べていない。
料理調査法は、その日に食べた食事ではなく、日頃の自分の食事バランスを可視化できる方法です。
1日に何皿食べたら良いかを指導するので、毎日の食事を自分で改善することが可能です。

減塩指導では主食パターンと高食塩料理の皿数を用いましたが、食事バランスは、減塩指導よりも前の食生活の基礎として重要な指導なのです。