まずは1日食塩7gから

1日の食塩量6g未満の減塩食は、病院や施設などでは可能ですが、日常生活の中では難しいものです。
そこで、まずは、1日の食塩量7gを目指して、食生活の改善を考えてみましょう

これが食べたい!と言われたら

患者さんから、「減塩も食事バランスも大事だけれど、こだわりのラーメンは外せない。
味の薄いものばかりだと嫌になるし、たまには漬物も味噌汁も食べたい
」。

例えば、次の写真のような料理を食べたい時はどう指導しましょうか。
病院では考えられない組み合わせかもしれませんが、そんな本音を言われたら?
朝食
昼食
夕食
これではとても減塩にならないし、栄養バランスも悪そうです。
1日の食塩量7gを目指すなら、食べられる料理には当然、限界が出てきます。
患者さんには「そのような組み合わせはいけません」と言ってしまいそうです。

「1週間の食塩49g」の食事パターン

そんな時には、「1週間の食塩49g」の食事パターンで指導をしたらどうでしょうか。
無理難題な食事でも、1週間で考えると、減塩と食事バランスを両立させる指導ができるのです。
図は朝食、昼食、夕食の料理の組み合わせを示した1週間で食塩49gのモデルパターンです。

朝食パン食に、夕食基本的な日本食パターンにしています。
また、昼食には、色々な主食パターンを取り混ぜて書いています。
この範囲内で朝昼夕食の入れ替えは可能です

図の料理の組み合わせを説明します。( )は1週間に食べる回数です。

【朝食】パンに、牛乳+乳製品+果物(週7回)
【昼食】昼は色々な主食のバリエーションがあります。
・味噌汁がないご飯+漬物+主菜+副菜(弁当タイプ)(週2回)
・カレーや寿司、丼など、主菜が入ったご飯もの+副菜(週2回)
・蕎麦、うどん、パスタなど主菜が入った麺類+副菜(週2回)
・主菜が入ったラーメン+副菜(週1回)
・主菜と副菜が入ったその他主食(お好み焼き、餅など)(週1回)
【夕食】ご飯+味噌汁+主菜+副菜(基本パターン)(週7回)
図は朝食、昼食、夕食の料理の組み合わせを示した1週間で食塩49gのモデルパターンです。

朝食パン食に、夕食基本的な日本食パターンにしています。
また、昼食には、色々な主食パターンを取り混ぜて書いています。
この範囲内で朝昼夕食の入れ替えは可能です

図の料理の組み合わせを説明します。( )は1週間に食べる回数です。

【朝食】パンに、牛乳+乳製品+果物(週7回)
【昼食】昼は色々な主食のバリエーションがあります。
・味噌汁がないご飯+漬物+主菜+副菜(弁当タイプ)(週2回)
・カレーや寿司、丼など、主菜が入ったご飯もの+副菜(週2回)
・蕎麦、うどん、パスタなど主菜が入った麺類+副菜(週2回)
・主菜が入ったラーメン+副菜(週1回)
・主菜と副菜が入ったその他主食(お好み焼き、餅など)(週1回)
【夕食】ご飯+味噌汁+主菜+副菜(基本パターン)(週7回)

「1週間の食塩49g」の内訳

「1週間の食塩49g」は、前述の「日本人の食塩源」で示した料理別食塩摂取量(g)のデータに基づいています。
そのデータを、表のように計算しました。

① 各料理の一皿の食塩量(g/皿) × ② 各料理の食べる頻度(回/週)= ③ 各料理の食塩摂取量(g/週)

①私たちの食事の食塩は半分以上が主菜と副菜であること、何を食べても1食の食塩量は3gになることから、赤数字の箇所は減塩しています。
②食べる頻度は個人の食習慣で変更が可能ですが、食べる頻度の合計数は、食事回数3回/日 × 7日= 21回になるように調整します。
③各料理の食塩摂取量(g/週)の合計は、指示食塩量(g/日) × 7日に設定します。指示栄養量は個人で変更可能です。
 
「1週間の食塩49g」は、前述の「日本人の食塩源」で示した料理別食塩摂取量(g)のデータに基づいています。
そのデータを、表のように計算しました。

① 各料理の一皿の食塩量(g/皿) × ② 各料理の食べる頻度(回/週)= ③ 各料理の食塩摂取量(g/週)

①私たちの食事の食塩は半分以上が主菜と副菜であること、何を食べても1食の食塩量は3gになることから、赤数字の箇所は減塩しています。
②食べる頻度は個人の食習慣で変更が可能ですが、食べる頻度の合計数は、食事回数3回/日 × 7日= 21回になるように調整します。
③各料理の食塩摂取量(g/週)の合計は、指示食塩量(g/日) × 7日に設定します。指示栄養量は個人で変更可能です。
 
赤字の減塩方法は次の通りです。

パン:パンはすでに塩が入っているので、塩辛いトッピングをしない。

主菜:主菜の1皿の食塩量は平均1.5g → これを1.2gに減塩。調味料の使い方を注意します。
副菜:品数は多くてもいいのですが、皿数に関わらず、食塩量は合計0.6gにします。
漬物食塩量が平均0.6g → これを0.4g(2/3量)にします。
汁物食塩量が平均1.5g → これを1.0g(2/3量)にします。
ラーメン・めん類は汁を残します。
それ以外は減塩しないでOKです。食べる頻度で調整します。

減塩+食事バランスのおさらい

(1) 毎日食べる主菜・副菜は減塩する
(2) 1週間の単位で減塩を計画する

「ある日の食事」の解決法

さて、上記の「ある日の食事」を、食塩49gの食事パターンに当てはめてみましょう。
その結果、次のような指導によって減塩+食事バランスを可能にします。

・朝食に牛乳と果物(バナナなど具体的に伝えるといいでしょう)をプラス。
・昼食のラーメンは副菜を添えて2週間に1回の頻度。
・夕食は秋刀魚の塩を薄く(生秋刀魚を用いる)
・夕食に減塩の副菜を1〜2品添える。
・夕食の漬物は2/3量にして週2回。
【ちょっと一言】
ある患者さんの要望に対する指導はいかがだったでしょうか。
この「1週間の食塩49g」の食事パターンは、対象者の目標食塩摂取量や食生活に合わせて作成することができます。
ぜひ、皆さんの患者さんに合わせた食事パターンも作ってみてください。
次のページでは「1週間の食塩49g」の4つのパターンを紹介します。
次のページでは「1週間の食塩49g」の4つのパターンを紹介します。