食塩は計れない

理想的な食塩量が1日に◯gということは、私たちが食べている料理の食塩量は、0.1g単位で表示されています。
料理の中の少量(時には多量)の塩が積もり積もって、それが1日平均すると10g近くになっているのです。
1つ1つの料理の味では感じることがなくても、食塩過多の問題を引き起こしてしまいます。
そのため、1つ1つの料理の食塩を少なくすることが求められます。

では、この少量の食塩量でも美味しい減塩料理を作ろうと思った場合、
私たちが参考にする料理のレシピでは、どのように作られているのでしょうか。
市販の減塩レシピ本で、少量の食塩の計量方法を見てみましょう。


市販減塩レシピ本の塩の書き方は様々です。
計量だったりイメージだったり、とても少量なので正確に伝えることは難しいのです。
  • g重量
  • 小さじ
  • さらに小さな小さじ
  • ひとつまみ
  • 少々
図は、市販されている減塩料理本のレシピです。
通常、レシピはグラム(重量)や小さじ(容量)で表記するのが一般的です。
ただ、あまりに少量すぎて、家庭にある計量器を使っても、正確に作るのは難しいのです。
 
市販減塩レシピ本の塩の書き方は様々です。
計量だったりイメージだったり、とても少量なので正確に伝えることは難しいのです。
  • g重量
  • 小さじ
  • さらに小さな小さじ
  • ひとつまみ
  • 少々
図は、市販されている減塩料理本のレシピです。
通常、レシピはグラム(重量)や小さじ(容量)で表記するのが一般的です。
ただ、あまりに少量すぎて、家庭にある計量器を使っても、正確に作るのは難しいのです。
 

食塩の計量方法のいろいろ

少量用の計量スプーン

塩1gよりも少ない量が計れる計量スプーンがあります。
ちょっと特殊なスプーンではありますが、少量でも計量することが可能です。
市販されている減塩レシピ本には、このスプーンを使って書かれているものもあります。

少量用のはかり

塩が0.1gから計量できる計量器が市販されています。
一般には最小1g単位まで計量出来るものが多いのですが、0.1g単位で計量出来る電子はかりがあります。
料理用ではありませんが、0.01gまで計量が出来る電子はかりも市販されています。
もし、家庭に0.1gまで計量できる電子はかりがあればいいですね。

塩ひとつまみなら

「塩ひとつまみ」はよく聞く言葉です。
市販されている減塩レシピ本には、「ひとつまみ」「少々」と書かれているものもあります。
指でつまむと、どれくらいの量になるのでしょうか。

手の大きさでひとつまみは異なります。女子大学生300人以上が精製塩をつまんだ時の平均値は、
 2本指でつまむと食塩0.1〜0.2g(0.2〜0.3gと書かれているサイトもあります)
 3本指でつまむと食塩0.3〜0.4g(0.3〜0.5gと書かれているサイトもあります)

これに対して、一般に言われる食塩量は、
 2本指は食塩0.5g程度
 3本指は食塩1.0g程度

いずれにせよ、実際は、個人によってかなりのばらつきがあります。

塩粒が見える程度なら

塩0.1gを目で見ると、図のように塩粒が重ならず一つ一つ分かれて見えます。
もし料理に使うなら「パラパラ」と塩粒が見える程度に、ごく少量を振った場合は、0.1g程度になります。

計量された少量塩(病院用)

病院や施設では、少量の塩を使って調理するときは、図のような医療食品の塩の小袋を使う場合があります。
食塩量が0.3g、0.5g、1.0gと各種あり、これらを組み合わせて給食を作ります。
(一般向けの塩の重量が記載されていないお弁当用小袋とは異なります)
【ちょっと一言】
食品や料理の中の食塩量は、専門家でもわかりにくいものです。
それは食品も料理も、食塩の量は調理する人の手加減、さじ加減で異なるからです。

上記のように減塩レシピでは、一人前の食塩量を示さないといけません。
したがって計量できなくても食塩を「0.3g」「小さじ1/16」と表記せざるを得ないのです。
患者さんが、家族4~5人分をまとめて作るなら計量は可能ですが、もし1人、2人分を作るにはどうしたら良いでしょうか。

1人分でも作れる減塩レシピは、「成功する減塩調理法」で紹介しています。

後ろのセクションで「減塩指導の問題点」の解決方法をご紹介します。
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